※この作品はフィクションです。実在の人物・団体・事件などには一切かかわりがありません。
【明治日本マメ知識】(敬称略)
(※並行世界であるマンガ本編とは何ら関係ありません。読まなくても本編の理解には何の差支えもありません。)
(※wiki読んだという程度の知識、ソースはほとんどネット(しかも特定しません)。で書いてます。話半分で読んでください)
(※くだらない私見はいってます。適当に読み流しorツッコミくださいませ。)
(※誤り等ありましたら、がんがんご指摘お願いします。いろいろ教えてもらえると描いてるかいがあります)
●戦時下の将官部屋
どうなっていたのでしょう?
民家を借り切っていたのだろうか。
乃木神社いけばわかる?
●「数千人も城下に埋めればよい考えもうかびそうなもの」
『坂の上の雲』に出てきてたと思われる大本営のセリフ。
うろおぼえ。
考えて見れば無茶な当てこすりである。
●第三軍の司令部の士気問題
史上例をみない殺傷率の攻城戦
大本営、満州軍の指導に従わず、
第二回攻撃では成果もあげられず、ストレスマックス。
乃木の責任感かスタッフの忠実さか
この状態で粛々と作戦を遂行できてるだけでもなかなかすごいとは思う。
●第7師団
北海道の師団。強そう。
なんといっても漫画『ゴールデンカムイ』で出てくる師団である。
逆に言えば、あの漫画で第七師団が旅順の地獄帰り、という扱いだけれども
参加したのは第三回総攻撃以降である。
それはそれで十分にすごいのだけれど。
●第七師団(札幌)投入問題
第二回総攻撃から第三回総攻撃までの期間、
大日本帝国軍の虎の子、第七師団の配備問題をめぐり
満州軍と大本営の摩擦はますます深まっていく。
先の第八師団(弘前)が、やはり満州軍の旅順派遣要請を蹴って
北方に配置されたこともあり、満州軍は強く旅順方面への派遣を要請。
一方、大本営の方針に従わない満州軍と第三軍に対して
大本営は今回も第七師団の南方派遣を渋っていたが、
11月には第三軍派遣が決定される。
ただ、この派遣は満州軍の要望ではあるものの、
第三軍は必ずしももろ手で喜んだわけではないようだ。
土木戦をしかける第三軍に必要だったものは時間と弾薬であり、
増派については、現行戦力で任務を達成できない烙印として
「侮辱された」と感じたり、またプレッシャーを感じたり
したという参謀の手記が残っているようだ。
ただ、乃木大将や伊地知参謀長がどう感じていたかはよくわからない。
●満州軍(児玉)と海軍の通信
この時期、海軍は203高地への要望をますます強めることになる。
旅順艦隊を完全に見通せる観測地の確保を求めてのことである。
11月中旬には御前会議が開かれ、実質的に203高地攻略を要請する決定がなされたとか
(ただしその決定の解釈は分かれている)
この御前会議のあと、満州軍児玉参謀長は海軍あてに電報(書簡)を送っている
うろおぼえだけれども、内容は
「旅順旅順うるさい。知っとるわ。それに補修補修いってるけれど
日本にそんなドックの数ないやろ? 今からでも順番に補修してったらええやん!
陸軍に口出すなや」
というようなものだったような。(半藤一利≫『日露戦争』、だったとおもう
これに対し、海軍も烈火のように怒り、反撃の電報をおくったとかなんとか。
●ドック問題
ロシア軍の極東ドック事情は第二部でも論じた通り。
旅順港も干潮時は船が擱座するため、出向できた時間が一日4時間ほどしかなかったとか。
しかし、停泊しながらでも上部構造の補修とかはできたようだ。
一方、皇国はバックアップの部分においてかなり有利だったが
(兵藤氏の書物だと、いくらでも補修できたみたいな書き方があった、ような)
実際のところ、軍用に使えるドックは、横須賀、呉、佐世保、舞鶴にそれぞれ一つぐらいぽく
まして、大型戦艦は一気に補修できたかどうか。
上記の児玉の当てこすりも、こうした事情を把握してのことのようだ。
●児玉と海軍
陸軍と海軍の仲がどう、というのは大日本帝国戦争劇のテンプレであるが、
それにしても上記の児玉の対応は、素人目には度が過ぎているようにも思う。
『天辺の椅子』その他の書籍では、児玉は開戦前は、とにかく陸軍と海軍の仲介に骨をおったようだ
(何かの序列がどうとか、しょうもない話だったようにおもう)
旅順攻撃でさえ、海軍の顔をたてて「海軍の要請」ではなく「陸軍の決定」
という形をとっている。だったとおもう。
彼からすると、さんざん気を使ってきたのにこれか、という怒りがあったように思われる。
また、海軍の動きを主導していたのが秋山真之中佐だとすれば(異説あり)
序列的にそのあたりも、かなり気に食わない話だったろう。
●大山巌の狩り趣味
旅順の攻撃方針。援軍の増派方針。
現地満州軍と大本営との緊張がかつてなく高まってる最中、
御前会議(かその電報があった日)の翌日かなにかで
満州軍司令官大山巌元帥は狩りにでかけている。
なんとも豪傑感あるエピソードだが
現実逃避か、キャラづくりか、ふてくされか、本当におおらかだったのか
そのあたりはわからない。
なお、この季節、満州平野は厳寒の冬のはずであり、水着で狩りにでかける
などというバカなことはしてないと思われる。いや絶対してない。
●旅順の陥落予定時期
大本営と満州軍が絶賛、摩擦していたとき
満州軍大山巌は旅順陥落の見通しについて1月と回答している。
実際は12月中旬に望台を抜き、1月1日に旅順要塞の降伏に至る。
203高地への攻撃と攻略はいったい何の意味があったのか。
私の主な関心事でもある。
●海軍の脅し
海軍は203高地を攻撃してくれない陸軍に業を煮やし
「12月には総攻撃の結果如何にかかわらず艦隊を引き上げる」
と宣言している。
海軍の旅順シフトは、艦隊の監視のためというのと、密輸の防止のための
海上封鎖であったと考えられ、典型的な脅しである。
●海上封鎖事情
包囲下の旅順。海はわりとがばがばのようで
密輸物資なんかは届いていたらしい。