外交編 1






















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※この作品はフィクションです。実在の人物・団体・事件などには一切かかわりがありません。


【明治日本マメ知識】(敬称略)

(※並行世界であるマンガ本編とは何ら関係ありません)
(※wiki読んだという程度の知識で書いてます。誤り等ありましたら、ご指摘お願いします。)

(※くだらない私見はいってます。適当に読み流しorツッコミくださいませ。)



●日英同盟

1902年に日本と英国との間で結ばれた同盟。

どっちかが一国と戦争した場合、他方の国は中立を宣言すること
どっちかが二国と戦争した場合、他方の国も参戦することを決めた。

一見して筆者はなんじゃそりゃ、攻守同盟ちゃうんか、意味あったんか、と思ったが、

日露戦争において、独仏の参戦を防止する役割があったほか、
バルチック艦隊の遠征に際しての各種嫌がらせ(補給お断りとか追尾とか)
ほか、陸海軍内情の各種情報提供など、大いに日本の役に立ったようだ。



●日英におけるイギリスの思惑

ロシアの東方進出によって海路の交易の重要性の総体的低下、それに伴う決済市場、通貨としての、ロンドン、ポンドの地位低下を懸念したイギリスは、ロシアを食い止めてくれる同盟相手を探していた。その文脈で日本には早くから接近し、日清戦争に前後して、それまでの不平等条約の改正などを行っている。

義和団事件で、中国に陸上兵力をすぐさま派遣できるのが、ロシア、日本だということがより明白となると、この傾向は加速し、日英同盟に至る。

長い「栄光ある孤立」をすて、同盟に踏み切ったことは国際社会を驚かせ、日本を勢いづかせた。



こうした経緯から、日露戦争はイギリスが日本をけしかけて戦わせたという見方がある。
イギリスからの軍事顧問の数が異常に多かったりするらしい。

まあ、この話が本当でも、下心のない外交なんてないだろうから陰謀というほどのことでも
ないだろうし、日本だってその辺の思惑は承知で、自分なりの算盤をはじいて同盟、開戦したのだろう。
(と、思いたい)

ただ、同盟の第1次的な目的は、
あくまで戦争ではなく日英の連携を誇示することでロシアへの圧力とする、
というものだったとも、いわれている。
もっとも、この思惑は外れ、その後もロシアは遠慮なくアジアへ進出するわけだが。

しかし、条約内容から逆算すれば、この説も疑わしい気もする。
(ロシアが単独で日本と戦う限りイギリスを敵に回すことにはならない)

日露戦争によってロシアがアジアへの脅威でなくなったとき、イギリスはロシアと手を結ぶ。
いわゆる三国協商、第1次世界大戦の流れができる。

日本も、門戸開放を旗印に満州の商売に食い込もうとするアメリカがウザい、
という点に共通利益を見出しロシアと結ぶようになる。
(ロシアからの報復の線がなくなってホッとする、ソ連時代になって手痛い報復を受ける)

みんなキャッシュだ。



●日英同盟における日露協商派の役割


慎重派、戦争回避派の伊藤博文がロシアにまで出向いて妥協の余地を探ろうとした。

結果的にこれは失敗に終わるが、このロシアへの接近がイギリスを焦らせ、
日英同盟の議論を加速させたという見方がネット上でも結構ある。

『坂の上の雲』が、その説だったかな。読み返すの、めんどいけど。


まあ、外交交渉の挿話的ネタの一つには違いないけど、
伊藤の動きが決定打だったってこと、ありうることなのかな。


ネット上では、伊藤と仲のよかった児玉がそうした効果を承知で
伊藤をロシアに送ったというような説まであった。
それで背信行為として怒ったロシアに殺されるようなことがあれば、
「戦死者第2号」として開戦の礎になるとかなんとか。


本当なら、伊藤博文はあはれだ。




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