【あらすじ】

19世紀後半。
帝国主義時代と呼ばれたこの時代。

欧米の列強諸国は、世界で植民地獲得にしのぎを削っていた。

皇国は、こうした世界情勢の中、植民地支配の危機を回避すべく、政権を一新。
天帝を中心とする近代国家の建設と富国強兵策を推し進めていた。

皇国が対清戦争に勝利し、弱小ながらもようやく列強の名乗りを上げつつあったとき、

アジアの勢力秩序の脅威となっていたのが、世界一の陸軍国ロシアであった。

ロシアは、本国とアジアを結ぶシベリア鉄道を建設。
皇国への三国干渉、清国義平団事件の鎮圧などを契機に、
満州地方、朝鮮半島への進出を進めていた。


20世紀初頭。
この事態を国家存亡の脅威と見た皇国は、
武力を以って彼らの野心をくじくことを決意する。


かくして10倍もの兵力を持つ、大国ロシアを相手に
国家の命運をかけた戦いが始まった。


【登場人物】


皇国サイド

●コダマ;
 対露戦争における現地軍、満州軍の参謀長。
 長州支藩の防州出身。
 皇国陸軍随一の天才参謀と呼ばれている。
(明治時代には内務大臣、参謀本部次長、満州軍参謀長として
 日露戦争を主導した児玉源太郎という長州の人物がいたが、
 しかし本作とは関わりのない話である)

●イワヲ;
 満州軍司令官。
 薩摩藩。開戦時は大将。
 「偉大なる木偶の坊」として将官に慕われている。
(明治時代には満州軍司令官、元帥、元老として
 日露戦争を主導した大山巌という薩摩の人物がいたが、
 しかし本作とは関わりのない話である)



●マツカ;
 対露戦争の満州軍作戦参謀。
 仙台藩。陸大3期生。
 コダマの懐刀。実際の作戦指導にあたる。
(明治時代には参謀本部の部長、満州軍参謀として
 日露戦争の作戦立案と遂行を担当した
 松川敏胤期、井口省吾、福島安正
 といった陸軍学校出の参謀たちがいたが、
 しかし本作とは関わりのない話である)


●トモエ;
 対露戦争における大本営参謀総長。
 長州藩。回天戦争の指導者であり元老。
 陸軍を支配するフィクサーとして絶大な権力をもつ。
(明治時代には戊辰戦争を戦い、長州閥の領袖として、
 また元老として 政治軍事の双方に巨大な権勢を振るい、
 近代官僚国家を主導した山縣有朋という人物がいるが
 しかし本作とは関わりのない話である)


●フミヨ;
 政治家。初代総理大臣。長州藩出身。
 対露決戦には直前まで消極的であり。
 「満韓取引」による対話路線を模索していた。
(明治時代には、長州閥の領袖として初代総理大臣、
 何より元老として憲政の確立に尽力、晩年は朝鮮総督を務め、
 のちに暗殺された伊藤博文という人物がいるが、
 しかし本作とは関わりのない話である)

●イヨ;
 コダマの前任の参謀本部次長。
 信玄公の再来として名高い作戦家。甲州藩。
 対露決戦の作戦立案を行っていた。
(明治時代には、川上操六の後任(児玉の前任)
 として参謀本部次長を務め、
 その高い作戦能力から「今信玄」と呼ばれ、
 対露慎重論者でありながらも、日露戦争の構想を立案、
 開戦半年前に病死した田村恰与造と呼ばれた人物がいるが、
 しかし本作とは関わりのない話である)

(?)

●ミサオ;
 対清戦争時の参謀総長
 「作戦の神様」といわれる。イヨの師匠。
 本編の開始時点ではすでに死去している。
(明治時代には、「作戦の神様」と呼ばれ、
 陸軍参謀次長、総長として日清戦争を主導した
 川上操六と呼ばれた人物がいたが
 しかし本作とは関わりのない話である)

(?)
●ニッケル;
 ドイツ兵学の権威。
 陸軍大学で作戦を講義するためにドイツから派遣された。
 皇国陸軍参謀の父親というべき存在。
(明治時代には、陸軍大学校に招聘され、
 陸軍参謀たちにドイツ式の軍制や機動戦思想を教えこみ、
 日本軍の在り方に大きな影響を与えた人物とされる
 メッケル、という人物がいるが、
 しかし本作とは関わりのない話である)
●ノギ;
 皇国軍第三軍司令部司令官。
 同じ長州藩閥のコダマとは昔から友誼がある
 その実直な性格からミカドの信任も厚い。
(明治時代には、満州軍第3軍司令部を務め、
 明治天皇の崩御時には妻ともに殉死、
 死後に軍神として崇められるも、 戦後には某小説により
 精神主義の肉弾戦志向の司令官として有名にされた
 乃木希典という人物がいるが
 しかし本作とは関わりのない話である)

●イヂチ;
 皇国軍第三軍司令部参謀長。
 薩摩藩出身でイワオとは遠戚関係。
 砲兵という技術畑出身で合理的思考を好むも
 周囲の理解を得られないことも多い。
(明治時代には、満州軍第3軍参謀長を務め、
 旅順攻囲線の作戦を指導、史上空前の死闘となった
 この戦闘の責任を問う声は当時からあったとされるが
 戦後には何より某小説により、藩閥コネでねじ込まれた
 無能参謀の代名詞、旧軍のダメ体質の象徴として
 有名にされてしまった伊地知幸介という人物がいるが
 しかし本作とは関わりのない話である)

●ナガオカ(ヒゲオカorガイリ);
 満州軍参謀長に転出したコダマの後任として
 参謀本部(大本営)の次長を務める。
 イヨ、イヂチ、マツカとは陸軍士官学校の同期。
 カイゼル髭のような後ろ髪の特徴的なフォルムから、
 トモエ元帥からはヒゲオカと呼ばれている。
 (明治時代には、日露戦争時に参謀本部次長を務め、
  日露戦争の督戦にあたり、その後述を『機密日露戦争』
  に残したことで、旅順戦の後世の評価に決定的な影響を
  与えたほか、プロペラのような立派なフォルムの髭、
  また日本にスキーを導入したとかよくわからないハイカラ
  エピソードを持つ長岡外史という人物がいるが、
  しかし本作とは関わりのない話である)


ロシアサイド

●クロパトキナ;
 満州軍総司令官。
 開戦前は陸軍大臣。
 皇露開戦には慎重な立場をとっていた。
●アレクセヴナ;
 極東総督。王族。
 ロシアの極東政策において
 主戦派として大きな権限をふるう。
 開戦後は主に海軍を統括していた。。
●ミシチェンコ
 ロシアの独立コサック旅団長。
 「ロシア軍最良の騎兵指揮官」といわれる。
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※この作品はフィクションです。実在の人物・団体・事件などには一切かかわりがありません。


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