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騎兵編3 桶狭間















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※この作品はフィクションです。実在の人物・団体・事件などには一切かかわりがありません。





【明治日本マメ知識】(敬称略)

(※並行世界であるマンガ本編とは何ら関係ありません)
(※wiki読んだという程度の知識で書いてます。誤り等ありましたら、ご指摘お願いします。)

(※くだらない私見はいってます。適当に読み流しorツッコミくださいませ。)


●19世紀末における騎兵

普仏戦争でボロボロだったようです。
秋山の『騎兵戦闘論』も、その問題意識から書かれたもののようです。

『坂の上の雲』でも、欧州の騎兵将校の自嘲的な空気について少しふれられてます。

秋山好古にいわせた「天才のみが扱うことができる。」という台詞は
ヨーロピアンジョークとしかいいようがないですが、
弟 真之に「この人は天才かも知れない」と思わせてます。
司馬は相当なブラコンという属性を弟に与えてます。


●軍隊の近代化の難しさ

軍隊は、お役所の一つとして、
というか、おそらくどの組織にも共通の問題として
おそろしいまでに既得権の塊です。

兵器の発展とか戦争教義(ドクトリン)の変化とかに応じてトップダウンで
「はい、明日からこの体系でいきます。」
とかえるわけにはいきません。

軍隊の近代化問題についてはアメリカも中国もそれで悩んでます。

人間の組織だもの。
自分の部隊の存在意義を否定されたら寂しいし、
むしろ「私の部隊は強いでー」といって増強を常に求めます。
だってそれが出世に結びつくのだから。
まして、「騎兵」はエリート部隊だし。

日露戦争は、兵器的には、騎兵の存在価値の無さを
改めて証明する戦争だったといえるとおもいます。

秋山(兄)に関する神話(10万ものコサックを退けたぜ!)は、
騎兵が一般的に国威発揚しやすい「華やかな兵隊」というだけでなく
当時、騎兵が置かれた状況や組織的利害と関係している
と、いうのはうがちすぎの見方かもしれませんが。

ドラマでも冒頭で、コサックと日本騎兵がぶつかり合うシーンが出てましたね。
血沸き肉躍るw

というわけで
日本では、日露戦争後も騎兵の淘汰は、ポーランドほどじゃないにせよ、遅れました。
秋山のせい、とはいえませんが。

第二次世界大戦でドイツが戦車部隊を中心に電撃作戦という体系をとれたのは、
たぶん、第一次世界大戦で旧式軍隊が壊滅したというのと関係がある気がします。
(詳しい人に教えてもらいたいです)

そんなドイツ軍でも、第2次世界大戦でも騎兵がいたとかいなかったとか。


●「桶狭間」神話


ひよどり越えもそうですが、一般にお話で聞く「桶狭間」の話。
「人間五十年→ついてまいれ→奇襲→大勝利」
は、創作だといわれてます。
(ナガシノの合戦もそうだそうですね)
実態は、もみ合ううちの遭遇戦だったとかなんとか。

大昔のことですから、ことの真相(どこまで信長の計算だったか)はともかく
いつか立ち読みしたある新書では、
この「桶狭間」神話が、日本陸軍に与えた影響について論じられてました。

うろ覚えですが、戦史か何かに書かれていて、迂回攻撃の見本にされたとか。
それが後に日中戦争で
「目標をセンターにあわせて、スイッチオン、目標をセンターにあわせて、スイッチオン」とて
「背面にまわって迂回攻撃。背面に回って迂回攻撃」
と一つ覚えの攻撃をしてムダに被害を増やす原因になったとか。

資源の乏しい日本の事情に合った戦法として重宝されたということですが
(一発必中の砲門と同じことか)
それ以前に、日本人の感性にあってたんだろうなーという気がする。

だって、奇襲ってかっこいいじゃないすかw

日本のシミュレーションゲームより、海外のもののほうが
数字とパズルな感じで味気なく感じるのは
おそらくそのあたりに原因の一つがある気がする。
まあ。海外のもののほうが、実際の戦争に近いのだろうけど。


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