TPPと日本農業
日本の農産物、特にコメには高率の関税がかけられている。
(1kgあたり350円程度。関税率にして770%程度といわれる)
TPP加盟によって、この関税が撤廃されるならば、コメ産業を中心とした
日本の農業は壊滅的な打撃を受けるといわれている。
これまで政府が保護してきた農業を脅かす自由貿易を
是とするか否とするかについては立場のわかれるところである。
ただし、TPP=日本の農業壊滅という図式については、
「日本の農業はそれでも頑張れる」「コメ以外の税率は10%程度でしかない」
といった反論もある。
すでに農業大国オーストラリアとは自由貿易協定に向けた
交渉がなされていたが、こちらにはなぜかTPPほどの反対運動は起こってない。
TPP加盟後の日本の農業の見通しついては、
(1)コメ(だけ)には自動車と同様の関税撤廃猶予が与えられるのではないか
(2)いずれにせよ、「農業改革」を名目として大規模な補償、補助がなされる
という観測もあるようだ。TPP反対運動は原理的なものではなく、
こうした「配慮」を持ってこさせる国内向交渉戦術という側面もあろう。
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